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ジオアドレッシング: 住所の効率的な管理と自動化

Authors Photo Precisely Editor | December 14, 2022

正確で、適切に更新されており、正しい書き方で書かれたお客様の住所と、それに関連するジオコードからなるデータセットを作成することは、企業が直面するデータの課題の中でも最も困難なものの 1 つです。弊社ではこれを「ジオアドレッシング」と呼びます。これは次のようなビジネスプロセスの改善に取り組む際には欠かせないステップです。

 

  • 請求
  • コンプライアンス関連のお客様とのコミュニケーション
  • 顧客リストを用いたダイレクト メール マーケティング
  • フルフィルメントと発送
  • ロケーション マッピング
  • 経路のプランニング
  • サービスまたはインフラストラクチャの計画
  • データベースの結合
  • リスク解析
  • 資産評価
  • 市場分析

さらに困難なのは、顧客管理から請求書まで、顧客情報を保存する全てのシステム間で住所に整合性を持たせることです。さらに、もしグローバルに事業を展開しているならば、複雑さは指数関数的に増加します。

 

住所とは何か

住所が何であるかは誰でも知っています。これは複雑なことではありません。誰かを自宅へ招待する、お客様とのミーティングへ出掛ける、友人とイベントに出席する。どの場合にも、場所を知る手段として住所情報を共有します。住所は常に正しい書き方で書かれているとは限りませんが、私たち人間の推論能力は住所を自動的に解釈し、その住所が示す実際の場所へと到達します。ある住所がどれだけ異なった方法で表記されうるかを考えてみると、このデータを扱うために必要なルールは非常に複雑であることが想像できるでしょう。特に複数の国の住所を取り扱う場合、それらを業務プロセスで使用できるようにするには高度なマッチングアルゴリズムが必要です。

では、何が住所データの扱いを困難にしているのでしょうか。住所とは、データの集合です。郵便を使って小包を送るとき、荷物を発送するとき、住宅ローンを申し込むとき、あるいは夕食を食べに行くとき友人との待ち合わせ場所を伝えるために使えるものです。

 

住所は郵送可能、配達可能、サービス可能として分類できます。

郵送可能 – このタイプの住所は単純に郵便用です。私書箱、マンションの集合郵便受け、一戸建て住宅の個別の郵便受けなどです。一般的には、請求書、ダイレクトメール、銀行取引明細書、友人からの手紙などの宛先になります。郵送可能な住所には、緯度/経度の位置情報が紐づけられている必要はありません。また、その国の郵便システムに準拠しいます。

 

配送可能 – このタイプの住所は貨物の配送先になります。農家を考えてみると、小包 (郵送可能) は自宅で受け取りますが、トラクタの交換部品は納屋で受け取ることが必要かもしれません。配達可能な住所は単なる位置情報ではありません。Precisely のジオアドレッシング機能では、緯度と経度に照らして住所を検証できます。DHL、FedEx、UPS などのグローバルな運送会社は、配送可能な住所を知っている必要があります。こうした会社が貨物を配送する必要がある場所だからです。

 

サービス可能 – このタイプの住所は、通信、電気ガス、建設などのサービスの提供に必要になる住所です。この住所は、戸建て住宅、集合住宅、あるいはその他の建物内の通信機器を設置する住所、農地で電気を引き込む必要のある納屋などの構造物、またはまだ住所を割り当てられていない建設現場などが考えられます。

 

住所はなぜ難しいのか?

住所の正確さはしばしばその情報源、すなわち、人力によるコンピュータ システムへの入力にまで遡ります。人間はタイピングのミスやスペルの誤りを犯したり、情報を省略したり、あるいは標準に従った正しい表記を使用しないことがあります。

 

この複雑さに加えて、住所フォーマットやデータ要素は国ごとに大きく異なります。フランスでは、「SAINT」と 「SAINTE」をそれぞれ「ST」および「STE」と略します。米国では「ST」は Street の省略形であり、「STE」は「スイート」の省略形です。インドでは、住所には 4 つの地方のレベルが使用されます。アルゼンチンでは、ピリオド (.)、ダッシュ (-)、アクセント記号 (‘)、(“)、 (°) 、かっこ ((,)) は避けるよう推奨されていますが、メキシコではアクセント記号 (‘) は通常使用されており、シンガポールではダッシュ (-) で階やアパートの部屋番号を特定することが推奨されています。

 

考慮すべきもう 1 つの要素に、住所データの新しさがあります。例えば米国では、毎年人口の 17% が引っ越しをします。その中で、引っ越しのタイミングで住所変更を米国郵政公社に届け出る人は 60% に過ぎません。貴社に連絡が来る可能性は低いのです。これはデータの毀損につながります。また、貴社のデータの正確さは、新しい町名や、 米国のE-911 システムの更新、あるいは郵便番号システムの変更など住所自体の変更によっても影響を受けます。

 

 

ジオアドレッシング: 住所のオートコンプリート、検証、ジオコーディングの「単一の情報源」

強力な住所のオートコンプリート機能、住所検証の高度なマッチング アルゴリズム、および極めて正確なジオコーディングなどの機能を備えた Precisely のジオアドレッシング ソリューションは、企業が CRM、請求、ERP、労務管理などの業務システム内にある住所データを、容易に検証、クレンジング、ジオコーディングを行えるよう設計されています。

 

また弊社は、このようなソリューションをグローバルに提供する能力を、 マスター ロケーション データ (MLD) の多数の国での展開を通してさらに拡大中です。これらの最も信頼のおけるデータセットには、さまざまな住居や複合オフィスビルのユニット番号、宅配業者が配送を行う住所、緊急サービスの住所、その他のさまざまな情報が含まれています。また、代替住所や住所履歴も、マッチングの正確性を高めるために含まれます。弊社の参照データは頻繁に更新されているため、貴社のデータを最新に保つのも容易です。

 

住所検証は、Precisely の堅牢なエンジンと郵便データベースを用いてグローバルに住所を標準化し、検証します。これを使用することで、配達可能性の向上、コンプライア ンスへのより容易な準拠、顧客エンゲージメントの強化を図れます。検証は一度に 1 つの住所に対しても、またはバッチで 100 万個の住所に対しても実行可能で、検証済みの顧客住所データベースを作成できます。

 

住所のオートコンプリートは、住所の一部のタイピングに基づいて完全な住所のサジェスチョンを返すことで、情報入力時のヒューマンエラーを減らします。オートコンプリートはウェブサイト上でローカルに行う検索、チェックアウト、出荷、請求などのインターフェイスに追加すること も、ビジネス アプリケーションに統合することもできます。

 

弊社の住所オートコンプリート ソリューションは、リバース IP アドレス検索を使用してユーザーの位置情報を絞り込んでいます。これにより、サジェスチョンの的確さが向上し、最適な住所の選択肢を最小の文字数の入力でユーザーに提示できます。お客様は正しい住所をリストから選ぶだけでよく、データ フィールドには自動的に正しい住所が入力されます。住所データの正確さが向上すると同時に、住所オートコンプリートはより優れたカスタマー エクスペリエンスと、円滑なカスタマー ジャーニーを提供します。

 

ジオコーディングには 2 つの働きがあります。位置座標を建物レベルで正確に割り当て、一意の永続的な識別子、すなわち PreciselyID を各住所に付与します。PreciselyID を使用して住所を運用できるようにすることで、データを分析して一層パワフルなインサイトを得ることができるようになります。また、PreciselyID を使用して、貴社の持つ住所を 9,000 個以上の属性を備え 400 以上のデータセットで構成される、弊社のエンリッチメント データセットに連携させることもできます。

 

他に類を見ないレベルのコンテキストをデータから引き出し、データ完全性を実現する弊社の住所検証・ジオコーディング・データ エンリッチメント機能の詳細について、ebook『ジオアドレッシングに必要な 6 つの機能』をダウンロードしてご覧ください。