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SAP ERP データ統合のための 5 つの課題を、自動化によって解決する方法

はじめに

デジタル環境がめまぐるしく変化する現代において、業務を効率化し、生産性を向上させ、企業の成長を推進するために、SAP ERP システムはなくてはならないものになりました。それでも、多くの企業にとって、SAP データの他のエンタープライズシステムとの統合は、今なお極めて大きな課題です。

この統合を難しくしている要因としては、以下のようなものがあります。

  • 分散したデータソース
  • レガシーシステム
  • リアルタイム処理の要求
  • 手作業に依存したワークフロー
  • 厳格なセキュリティ要件

こうした課題のいずれか (あるいはすべて) に直面したことがあるなら、統合の障壁が業務効率を低下させるだけでなく、迅速な意思決定、イノベーション、スケーラビリティをも阻害していることを実感されているはずです。

しかし、こうした問題は自動化によって一気に解決できます。シームレスで信頼性が高く、効率的な統合を実現できるのです。自動化を活用すれば以下の 5 つの主要な課題をどのように克服できるのか、詳しく見ていきましょう。

  1. サイロ化したデータと、システム間のデータ不整合
  2. 複雑なデータセットと、レガシー ERP システム
  3. プラットフォームをまたぐワークフローと、手作業によるデータ管理
  4. アテンド型自動化と、アンアテンド型自動化
  5. 他のシステムから SAP ERP への大量のデータアップロード
 
 

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SAP ERP データ統合のための 5 つの課題を、自動化によって解決する方法

1.
サイロ化したデータと、システム間のデータ不整合

課題:

SAP は、CRM、SCM、レガシーデータベースといった旧来のエンタープライズシステムと並行して運用されることが多く、それら旧来のシステムは、しばしばサイロのように孤立しています。お互いにデータ形式が整合しておらず、レコードは重複し、同期も取れていないため、タイムリーな知見の獲得や業務効率化はなかなか実現できません。

ユースケース例:
得意先マスターデータに対するマスターデータ管理 (MDM) の統合

複数のシステムにまたがって得意先マスターデータを管理している場合、データの不一致や非効率な業務が生じることがあります。効果的な業務運営を行うためには、企業全体で整合性があり、正確で、常に最新の顧客データを確保することが不可欠です。

自動化によってこの課題を克服する方法:

  • データ同期の自動化: マスターデータ管理システムを活用し、SAP と非 SAP システム間のデータ転送を自動化することで、データの整合性を確保します。
  • MDM の自動化: 自動的にデータの検証・クレンジング・標準化をおこない、それが「信頼できる唯一の情報源 (Single source of truth)」となるようにします。
  • AI によるデータ品質管理: AI アルゴリズムを活用してデータの不一致を自動的に検出し、修正します。

Precisely Automate Evolve と Studio Manager の活用法:

Precisely Automate は、SAP からデータをクエリ・抽出する機能や、SAP ERP システムへの大量のデータ送信を自動化する機能を備えており、複数のシステム間で使用するマスターデータの品質と信頼性を大幅に向上させることができます。

データの入力、確認、承認において人手による対応が必要な場合は、Precisely Digital Access API を使用して Automate Evolve のワークフローを起動し、その後に信頼できるデータを SAP システムや MDM ハブに転送します。一方で、転送するデータを確認する必要がない場合 (アンアテンド型自動化) は、Automate Studio ManagerSAP Data API を使用し、クリーンなデータを大規模かつ迅速にロードできます。

いずれの方法を採用しても、検証タスクや同期タスクの自動化によって、エラーを削減し、データ完全性を高めることができるため、マスターデータ全体のガバナンスと品質が強化されます。

2.
複雑なデータセットとレガシー ERP システム

課題:

多くの企業は、SAP S/4HANA への移行の一環として SAP インフラのモダナイゼーションに取り組んでいます。その一方で、最新の API を持たないレガシーシステムを使い続けていることも多く、それが原因で SAP 統合が複雑になり、エラーが起きやすくなっています。

また、移行の過程で SAP ECC と SAP S/4HANA を並行稼働させる必要があったり、自動化を使って複数の ERP システムを運用する必要が生じることが多く、これらが統合をさらに複雑にしています。

ユースケース例:
ECC と S/4HANA のデュアルシステム統合

段階的な移行を進める中で、ECC と S/4HANA を同時に稼働させ続けることが必要な場合がありますが、その際、業務を停止させることなくシステム間でデータを同期させることが課題となります。

自動化によってこの課題を克服する方法:

  • 柔軟なデータ統合: 専門知識がなくても迅速に作成・修正できるスクリプトを使って、レガシーシステムと SAP S/4HANA システムの両方に対するデータアップロードを同時に自動化します。
  • データ完全性の維持: 業務部門のデータ管理者が、使い慣れた Excel を使って大量データのクレンジングを自動化し、シームレスなデータ品質を確保します。これにより、SAP ECC と SAP S/4HANA の間でクリーンなデータを同期できるため、段階的な移行をスムーズに行えるようになります。
  • 自動化スクリプトの API ラッパーとノーコード/ローコードツール: ノーコードの SAP 自動化スクリプトを組み込んだ Automate API と RPA ボットを使用して、大量のデータを大規模にロードすることにより、システム間のデータ管理統合を簡素化します。

Precisely Automate Evolve と Studio Manager の活用法:

ノーコード/ローコードの Automate プラットフォームでは、Studio のデータ自動化スクリプトを利用していますが、このスクリプトは Automate API を介しても実行可能です。そのため、SAP ECC と S/4HANA との統合が容易になり、システム間でシームレスにデータを連携できます。これらはすべて、ERP システム内でクエリまたはロードされる SAP データを RPA ボット開発者が理解していなくても実現できます。

Automate API によって総所有コストを削減できる理由には、以下のものが挙げられます。

  • 専門知識がなくても、データ管理者自身がノーコードで開発を担えるようになる
  • RPA ボット開発者が SAP データや ERP システム統合に関する専門知識を持っていなくても開発を進められる

3.
プラットフォームをまたぐワークフローと、手作業によるデータ管理

課題:

多くの業務プロセスは複数のシステムにまたがっているため、データの連携のために手作業を挟む必要があり、効率性やデータ品質の低下を招いています。データ分析担当者は、計画、レポート作成、分析に向けてデータを統合する際、こうした課題に直面することがよくあります。

多くの場合、1 人の担当者または小規模なチームが、SAP を含む複数のシステムからデータを抽出して Excel スプレッドシートに統合する作業を担っています。その後、データは、形式を整えてからデータサイエンティストやその他のデータ利用者に引き渡されます。こうした手作業による管理は時間がかかるだけでなく、ヒューマンエラーを誘発しやすくなります。

ユースケース例:
分析およびレポート作成に向けた顧客データの準備

トレンドや購買行動の分析やレポート作成に必要な顧客データが、複数の SAP ERP システムと Salesforce インスタンスに分散しているとします。従来、こうした顧客データは経験豊富な業務担当者が各システムから手作業で収集していました。担当者はデータを複数のスプレッドシートにダウンロードし、形式を整えてから、1 つの共通スプレッドシートに統合します。

こうしたプロセスは、データ品質や形式、ガバナンスに関する問題を引き起こしやすく、全体の運用コストが増加してしまう原因となります。

自動化によってこの課題を克服する方法:

  • エンドツーエンドのワークフロー自動化: システム間のワークフローを自動化することで、手作業によるデータ入力を排除してエラーを削減します。
  • 大量のデータ処理に向けた API 統合: 分析およびレポート作成用ツールに直接ロードする前にさまざまなシステムから大量のデータを 1 つのスプレッドシートに抽出する作業 (データ変換も含む) を自動化します。
  • 手作業によるデータ収集の排除: 異なるシステムからのデータ収集と 1 つのファイルへの統合を簡素化します。人手によるデータ操作を排除し、異なるソースファイルからデータをコピーして貼り付ける際に起こるミスのリスクを回避します。

Precisely Automate Evolve と Studio Manager の活用法:

Precisely Automate プラットフォームを使用すると、ユースケースに応じて、複雑なデータ連携タスクを大幅に簡素化できます。

Automate Evolve では、API で複数のシステムからデータのクエリ・抽出を実行できるため、フォームやワークフローを自動化して、データ収集プロセスを簡素化できます。前述のユースケースのように、異なるシステムからの大規模なデータ抽出やデータ連携を行う場合、Automate Studio Manager と RPA ボットを組み合わせることで、SAP ERP を含む複数のシステムから標準的な Excel ファイルに効率的にデータを抽出できます。このアプローチにより、本来であれば複雑で敬遠されがちなプロセスを大幅に効率化し、統制できます。

こうした直接接続により、自動化ソリューションのパフォーマンス、スケーラビリティ、安定性に対する信頼性が高まります。

4.
アテンド型自動化とアンアテンド型自動化

課題:

一部のプロセスで人手による対応を必要とする一方で、データ操作を伴わずに自律稼働できるプロセスも混在しているのが実態です。SAP ERP システムにおける多くのアンアテンド型自動化ソリューションは、サーフェス自動化技術やスクリーンスクレイピング技術を使用する RPA ボットをベースに構築されています。

これらの手法は脆弱で、多大なメンテナンスを必要とするほか、大量のデータをアップロードする際のパフォーマンス維持が困難という課題があります。

ユースケース例:
分析およびレポート作成に向けた顧客データの準備

SAP の請求書処理システムを安全に自動化する方法が求められています。一部の請求書には手作業での確認 (アテンド型自動化) が必要ですが、それ以外は人手による対応が不要な自動処理 (アンアテンド型自動化) が可能です。

企業の成長に伴って請求書の数が増加した場合に、このプロセスを管理する人員を単に増やすだけでは、将来的な拡大に対応できる解決策にはなりません。

自動化によってこの課題を克服する方法:

  • API による自動化: API 統合によって、アテンド型とアンアテンド型の両方の自動化を実現します。
  • ワークフロー起動型の自動化: 定義されたイベントトリガーに基づいてフォームまたは Excel ベースのタスクを開始するワークフローにより、プロセスを安全に自動化します。
  • アンアテンド型処理: 手作業による対応を必要とせずに、安全で監視可能な自動化運用を実現できます。

Precisely Automate Evolve と Studio Manager の活用法:

Precisely Automate プラットフォームは、アテンド型とアンアテンド型の両方の自動化シナリオに対応しているため、固有のニーズに合わせて柔軟にワークフローを最適化できます。

  • Automate Evolve は、業務部門の担当者向けに、複雑でデータ量の多い SAP プロセスを簡素化するよう設計されています。強力なワークフロー機能を備えた使いやすいフォームを提供し、データの入力、確認、承認のプロセスを円滑にします。
  • Automate Studio Manager では、スケジュール設定による実行、または API 呼び出しによる自律実行のいずれの場合でも、アンアテンド型プロセスを安全に実行できます。

Automate プラットフォームを使用すると、iPaaS (Integration as a Service) プロバイダーや RPA ボットなどの他の自動化技術を使った API 呼び出しにより、アテンド型またはアンアテンド型のシナリオを実行できます。

5.
他のシステムから SAP ERP への大量のデータアップロード

課題:

外部システムから SAP に大量のデータをアップロードする作業は、膨大な時間がかかるだけでなく、エラーのリスクも伴います。特に、価格改定や仕訳処理といった時間的制約の厳しい業務において、この問題は深刻です。

ユースケース例:
分析およびレポート作成に向けた顧客データの準備

財務業務では、正確かつタイムリーな仕訳処理が求められますが、さまざまなシステムから大量のデータをアップロードする作業が大きな課題になることがあります。

自動化によってこの課題を克服する方法:

  • 一括データ処理の自動化: 大規模なデータセットを SAP に抽出・変換・ロードする処理 (ETL 処理) を自動化し、エンドツーエンドの業務プロセスを効率化します。
  • 検証とエラー処理: 正確性を確保するために、データ検証とエラー通知を自動化します。
  • スケジュールに基づくデータ移動: システム間の大規模なデータ転送をスケジュールに組み込み、システム利用率を最適化します。

Precisely Automate Evolve と Studio Manager の活用法:

Automate API の最新のアップデートにより、アテンド型とアンアテンド型の両方のシナリオにおいて、大量のデータ管理を統合できるようになりました。

  • Automate Studio Manager は、SAP と他システム間で信頼性の高い大量のデータを移動させる必要があるアンアテンド型プロセスの効率化に最適です。
  • Automate Evolve は、より複雑なワークフロープロセスに対応しています。データ エンリッチメントやクレンジング、確認、承認を必要とする大規模なデータセットの処理に最適です。データの発生元でも、SAP ERP システムの送信先でも、誰もが使いやすいフォーム環境を提供します。

データ統合の課題に、今こそ終止符を

SAP ERP システムにおけるデータ統合の課題は業務を複雑化させ、その俊敏性や効率性を著しく損なうだけでなく、価値創出を大幅に遅らせてしまいます。

それでも、シームレスなデータフロー、安全な運用、スケーラビリティの高いワークフローを実現するノーコード/ローコードの自動化プラットフォームを活用すれば、こうした課題を克服できます。

Precisely Automate の Evolve と Studio Manager の強力な機能を活用することで、以下を実現できます。

  • SAP 統合とプロセスの複雑さを解消する
  • 業務効率を向上する
  • 企業の持続的な成功に向けて、デジタル変革を推進する

Precisely Automate を使用して SAP ERP システムや統合に伴う複雑さを解消し、業務を効率化する方法について、さらに詳しくは当社の SAP Automation Resources Hub をご覧ください。目標の達成や競争力の維持に欠かせない実用的な知見を豊富に掲載しています。