お客様の事例
Babcock Marine & Technology

トップ 3
全世界の市場部門におけるシェア
1891 年
設立
28,000 人
従業員数
概要
Babcock International Group plc は、国防とミッションクリティカルな任務遂行のために整備された複雑な資産やインフラの管理を専門とする多国籍企業で、Marine & Technology (M&T) はその一部門です。この部門は世界有数の海洋支援事業体として、英国および海外の防衛機関や商業組織にサービスを提供しています。英国国防省に単独で支援サービスを提供する最大のサプライヤであり、世界市場において常にトップ 3 の地位を維持するよう努めています。英国での傑出した地位を維持しつつ、世界規模の事業を拡大して将来も確実に成功し続けるため、Babcock の M&T 部門は積極的な改善計画を継続的に推進しています。
サプライチェーンのデータの最適化
相互のつながりがますます深まるビジネスの世界において、データの経済的な価値が非常に高まっています。事業で成功を収めるためには、正確なデータと情報の作成、管理、活用が不可欠です。Babcock の M&T 部門にとって、データとは顧客とサプライヤとの関係を構築し、プロセスを運用して、人材を管理するための基盤です。事業目的に適さないデータは、コストの増加、収益の減少、商業上のリスクや規制上のリスク増大の原因となり、結果として世界での競争力が低下してしまう可能性があります。顧客やパートナーは、自社のデータが注意深く厳格に管理されていることを期待しています。そのため、同部門は、データの効果的な管理が将来の成功の鍵であると考えているのです。
サプライ チェーンを担当する部署は、Babcock の M&T 部門にとって非常に重要な部署であり、サプライ チェーンのあらゆる側面を管理しています。M&T 部門は、3,000 社以上のサプライヤから原材料やサービスを調達するために年間 5 億ポンド以上を費やし、顧客やパートナーにサービスを提供しています。100 万点を超える商品や部品のデータを管理する必要があります。サプライ チェーンはデータに関する複雑な課題を抱えており、その問題によって、エンドツーエンドのプロセス全体の効率が落ち、追加コストが発生していました。
企業全体のプロセスとシステムを再設計したことにより、この課題の緊急性が高まりました。品質のばらつきがあるデータをさまざまなシステムから収集すると、単一のプラットフォーム内で統合や照合を試みる際に問題が発生することが予想されたためです。

業種
海洋技術サービス
課題
- Babcock Marine & Technology のサプライ チェーンにおけるデータの最適化
結果
- サプライヤのマスター データの品質が 23% 向上
解決策
“データとはサプライ チェーンにおける DNA です。競争が激化する市場において、データの完全性と正確性を確保することは、当社の現在および将来の事業運営にとって極めて重要です。”
Andy Chapell 氏 サプライチェーン機能責任者
データ品質に対する戦略的アプローチ
Babcock の Marine & Technology 部門でサプライ チェーンを担当する上級管理者は、これらの問題に対処するための戦略的計画をまとめ、サプライ チェーンの最適化という目標に向けて組織を調整するための 5 段階の改善アプローチを開始しました。
- Babcock の M&T 部門は、数年にわたりデータ管理のベスト プラクティスとツールに多額の投資を行ってきました。
- 中央データ品質チームの設立
- サプライヤと製品のマスター データを特定して取得するための主要な取り組み
- 主要な対象分野とデータ項目の明確なガバナンスと所有権を、指名された責任のある事業責任者とデータ スチュワードに割り当てる
- ガバナンス活動をサポートする部門データ辞書の作成
- 上級管理者と主要な実務担当者のデータ品質に対する意識向上
Babcock の M&T 部門は、データ品質の問題を特定して数値化するツールが必要であることを認識しました。行動計画の基礎を形成するために利用したり、改善効果を測定するためのベンチマークとして活用したりするためです。そして、戦略的サプライ チェーンのデータ目標の達成をサポートするツールとして、Trillium Discovery のデータプロファイリング ツールセットを選びました。
ステージ 1: 重要なデータ対象領域やデータ要素を特定し、責任者と管理者を割り当てる
ステージ 2: 必要なデータ標準について、形式と内容の両方を規定する
ステージ 3: その標準に現在のデータ項目を照らし合わせて評価し、準拠していないものを監視するためのルールを適用して、改善が必要な領域を明確にする
ステージ 4: 是正措置計画によって問題や課題に対処する
ステージ 5: 定期的なデータ監査レポートとダッシュボードを使って管理を行い、データの改善や劣化を監視する
データ品質の継続的な監視と管理
Trillium Discovery は、Babcock の Marine & Technology 部門にとってサプライ チェーンの最適化戦略における重要な要素であり、データ品質を把握して、改善計画を策定し、データを継続的に監視するために不可欠なツールです。
Trillium Discovery を利用することにより、データのプロファイリングと分析が簡単になりました。また、高精度で圧倒的な調査・プロファイリングの技術により、完全かつ正確で信頼性の高いデータ評価が行えるようになりました。結果として、特にデータの不整合や欠損、重複が減り、データ品質が向上しました。これを基に、根本原因の特定と解決、改善プロセスの構築、改善過程の監視と管理を行うためのデータ改善アクションプランが策定されました。
現在、この部門のサプライ チェーンを担当する部署には、解決できなかったデータ行を Trillium Discovery を用いて確認し、データをエクスポートして、どんな不整合もシステム内で解決できるようにトレーニングを受けた業務担当者がいます。
最適化プロジェクトの結果、サプライヤのマスター データの品質が 23% 向上しました
この部門の 11 事業部門のうち、企業として設定したデータ品質の目標の 98% を達成した事業部門が 4 つあり、 95% を超えた事業部門が 6 つありました。データが企業の重要な資産であるという認識が深まることには、次のような多面的なメリットがあります。
- バンク・オブ・アメリカの支店がある国勢調査区域をすべて特定し、その情報を表示する地図上のレイヤを作成できる
- データの問題を解決するための手直しの必要性が減少し、コストの削減とプロセスの効率向上につながる
- 報告、分析、意思決定の質が向上する
- 基礎となるデータが信頼できるため移行が容易になり、IT アプリケーションを新しいサイトに迅速に展開できる
- サプライ チェーンを担当する部署が強化され、規制や業界標準へのコンプライアンスが向上する
- サプライヤ データの重複エントリが減り、サプライヤ関係全体をより深く理解できるようになって、より有利な契約交渉や条件につながる
サプライチェーン プロジェクトの成功を受けて、Babcock の M&T 部門では現在、これらのベスト プラクティスのアプローチやツールを人事や経理などの他の事業部署にも拡大して活用することを検討しています。部門が成長し続ける中で、将来の成功を確実にするためには、主要データの健全な基盤を維持することがますます重要となっていきます。
Trillium Discovery
お客様の業務上のニーズに合わせてカスタマイズされた包括的なプロファイリングにより、データ品質を視覚的に評価し、データ ガバナンスをサポートします