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「データ完全性」とは何か?

Authors Photo Precisely Editor | May 16, 2023

ビジネスにおける成功とは、タイムリーな意思決定を、確固たるデータの裏付けのもとに行う能力から生まれます。しかし、取り扱わねばならないデータはあまりに複雑で、企業のCEO の 84% は意思決定の基礎となるデータが完全に揃っているかどうかに懸念を抱いています。データの効率的な管理にはすでに多くの企業が多大な投資を行っているにもかかわらず、このような結果が出ているのです。

データが見つけにくかったり、不足していたり、誤解されていると、ビジネスは混乱します。意思決定はもっぱら直感によりなされるか、そもそも意思決定がまったく行われないため、価値が破壊されてしまいます。そのため、企業はデータが完全であることを必要としています。しかし、データが完全であるとはどういう状態のことなのか?多くの定義は、データの品質やその技術的側面に焦点を当てています。しかし、企業はより広い視点からデータ完全性に取り組む必要があります。

信頼に値する「完全性を持つデータ」とは、望みうるかぎり正確で、一貫しており、充分なコンテキスト情報を備えたもののことです。また、企業が迅速かつ自信を持って意思決定を行うために、データは必要なときに必要な場所で利用可能でなければなりません。それによって企業はデータを、顧客の増加、成長やその維持、迅速な行動とコストの削減、リスクとコンプライアンスの管理などに役立てることができるのです。

データの完全性において必要なのは、重要なデータ品質特性である正確性と一貫性だけではありません。データがどれだけ豊富なコンテキスト情報を備えているかも問う必要があります。たとえば顧客データの場合、コンテキストとは顧客の購買行動を左右する要素のことです。人口統計、ライフスタイル、重要な社会的事件などがこれに含まれます。また、顧客がどこに住んでいて、どこで働いて、どこで余暇を過ごしているかを把握することも重要です。

また、データ完全性を確保するには、企業全体のデータ ソースを有機的に結合し、最も重要なデータ要素からなる完全で意味のある全体像を、ユーザーが容易に把握できるようにする必要もあります。そのためには、孤立したシステムに保存されているさまざまな情報を解き放つためのデータ統合が必要になってきます。

データ品質が低い場合も、データ完全性に重大な課題をもたらします。不正確で、標準化されておらず、また欠落のあるデータは、最良のシナリオであっても、ビジネス分析、人工知能、および機械学習の可能性を低下させます。最悪の場合、分析の意味自体が失われます。健全なデータ完全性戦略には、データの標準化と検証、ギャップや不一致の特定が可能なデータ品質ソリューションと、データの異常を発見し、ワークフローとプロセスをトリガーしてこれらのエラーを大規模に修正するためのデータ可視性機能が含まれる必要があります。

最後に、データ完全性には、完全性の他のすべての側面を監視し、企業がセキュリティとプライバシーのベスト プラクティスおよびすべての必要な規制に準拠していることを確認するためのデータ ガバナンスの実用的なフレームワークが必要です。

2023 Data Integrity Trends & Insights

Results from a Survey of Data and Analytics Professionals

Lebow Report 2023

データ完全性への道はビジネス価値から始まる

データ完全性は、二者択一の命題ではなく、適切な道のりは企業によってさまざまです。万能のアプローチはありません。多くの場合、データ完全性への取り組みは、特定のプロジェクトにおける取り組みから始まります。そこでデータ完全性への取り組みが成果に良い影響を与えたことが確認されれば、その結果が企業内の他のチームにもビジネス価値をもたらします。

たとえばメインフレームシステム、デジタルマーケティングオートメーションや CRM の間の垣根を取り払い、データを使用するすべてのシステムがトランザクションの変更に合わせて最新の状態に保たれるようにした結果、顧客体験の向上が併せてもたらされる場合があります。データ統合によってデータ品質の問題が明らかになり、システムの不一致が修正され、異常が特定され、以後の品質管理が積極的に行われるようになる結果です。またプロジェクトチームは、企業の内部顧客データを人口統計、ライフスタイル、および地理空間情報で強化するための外部データセットが必要であると結論付けるかもしれません。

また、顧客情報を保護し、データへの不正アクセスを防止し、関連するすべてのプライバシーおよびデータ取り扱い規制への準拠を文書化するためのポリシーの確立―これをデータ ガバナンスと呼びます―から、データ完全性への取り組みが始まる場合もあります。データ ガバナンスが確立すると、データの来歴、使用、影響に関する重要な質問に答えることができるようになります。データ ガバナンス確立のための取り組みは、同時にデータ品質の問題を特定して対処することにもつながるため、データ完全性はさらに向上し、企業全体のデータに対する信頼が高まり、より正確で十分な情報に基づいた報告や意思決定がなされるようになります。

正しいツールを使ってデータ完全性への道を始める

Precisely Data Integrity Suite は、企業がどんなアプローチを取った場合でも、データ完全性への取り組みのあらゆる段階で価値を提供します。 Precisely Data Integrity Suite を使用すると、市場をリードするデータ統合、データの可視性、データ ガバナンス、データ品質、ジオアドレッシング、空間分析、およびデータ エンリッチメント機能を通じて、データに対する信頼を構築できます。これらのコア機能は、データ完全性 (正確で一貫性があり、充実したコンテキストを備えたデータ) への移行のどのステップでも価値を提供します。

Precisely Data Integrity Suite には必要なときに必要な場所でアクセスでき、正確で一貫性のあるコンテキスト データをビジネスに提供するために必要なすべてが含まれています。 もっと詳しく

310人のビジネスアナリストとデータアナリストを対象とした最近のIDC調査では、回答者のほぼ半数がデータ品質に対する一般的な不信を指摘し、56%がデータ分析の結果に対する不信を指摘しました。この不信は問題の原因ではなく、データが完全ではないことによって引き起こされた症状です。データ完全性は、データ分析と自信に満ちた行動のための確固たる基盤を提供します。データの正確性と一貫性は、ロケーションやその他の付加情報によるコンテキストで強化され、企業がデータ完全性を達成するのを手助けします。

Preciselyは、ドレクセル大学レボー・カレッジ・オブ・ビジネスと提携し、世界中のデータおよびアナリティクスの専門家450人以上を対象に、データプログラムの状況について調査を行いました。 その画期的な結果を「2023 Data Integrity Trends and Insights Report」として発表します。